SIerの業界研究・市場状況

富士通の将来性を考える。~新規ビジネスに成功できるか?戦略なきDXコンサル会社を立ち上げる件について。~

ぴなもと

富士通がDXコンサル会社を設立すると話題になっています。
富士通と言えば、若手の離職者が続出していることで話題ですし、最近では45歳以上の社員のリストラが話題になりました。
富士通は新規ビジネスに成功出来るのでしょうか?分析してみます。

この記事が対象としている読者

  • 富士通が今後立ち上げるDXコンサル会社について知りたい人

目次

富士通が立ち上げるDXコンサル会社について

富士通が2020年3月をめどにDXコンサル会社を立ち上げるといいます。

コンサルタントなどを500名まずは集め、最終的には2000人まで規模を大きくするとのことです。

情報システムの業界では、一般的にクライアントワークでは上流の方が儲かり、システム構築が一番儲からず、システム運用を長期で行うと儲かるような仕組みです。

  1. コンサル
  2. システム構築(SI)
  3. システム運用(ITアウトソーシング)

富士通にコンサルとしての強みはないはずですが、そこを強化したいのだと思います。

富士通はこれまでシステム構築~システム運用で儲けてきました。システム構築は儲からないため、実質システム運用で儲けてきたと言えます。

つまり、コンサルが富士通にとって課題だったのでしょう。

DXにおいては、コンサルの工程から案件を取ってこれないと顧客を奪われます。

DXにおいて、顧客の経営や事業から分析し、システムでどう解決するかを考える能力は受託の立場としては必須と言えます。

富士通はこれまでも多くの失敗をしてきた

富士通は過去に多くの失敗をしてきています。

特に、ここ20年は売上としても減少し続けています。

特にインターネットが普及した後の時代に富士通は負け続けてきました。

その一例が、パブリッククラウドです。

AWSやAzureは驚異的なスピードで成長してきました。

引用:https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00848/00005/

が、富士通のパブリッククラウドは日本以外の撤退とのニュースが出ています。

富士通のデジタルも、かなり前。2017年度頃から話題になっていたと思いますが、まだ成果の声は聞こえていないと思う。

富士通のこれまでのSIビジネスの発展を考える

これまで富士通の強みは、垂直統合でシステムを構築できたことです。

ハードウェアからインフラ、ミドル、アプリ、ソフトウェアパッケージまで様々な領域を手がけていました。

そして、NTTデータなどから大型案件を請け負いビジネスを一緒に推進することで、大きな利益を上げてきたとも言えます。

多重請負構造の中にいたのも事実です。事業会社のコスト相当にあたる、情報システムの構築をかき集めてビジネスをしてきたので、商売人としては不器用なやり方で売上を上げてきました。

富士通のDXコンサルは成功するのか?

DXコンサルは成功するのか?

DXコンサルのリーダー的存在は、4大コンサルファームだと思います。これまでとはライバルが異なってきています。日本政府のシステム案件をアクセンチュアが受注したことも話題になりました。

そして、富士通が儲けているITアウトソーシングでは、自動化を得意としたAWSやAzureを筆頭とするパブリッククラウドの成長が止まりません。

日立のように事業を持っているわけではないので、別路線にいくこともできません。

この板挟みにあって、苦しんでいます。

従業員にとっての富士通

富士通ですが、キャリコネでは意外とホワイトになっています。

ホワイト業界を調べる上ではキャリコネは必須なので実際に登録してみると良いと思います。

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今後の展望

IBMの真似事で成功してきた富士通は、独自路線でビジネスを考えることは難しいと思います。

DX案件をいくつか拾えるとは思いますが、今後富士通はビジョンが乏しいため、厳しい戦いになるのではないか。そんな予感がしています。

 

ぴなもと

ではまた。

ABOUT ME
ぴなもと
ぴなもと
神奈川在住のアラサー世代。 理系大学院を卒業し、SI業界のソフトパッケージ開発職として入社する。 SI業界に嫌気が差し、生活そのものを変えるために、ミニマリストというスタイルにたどり着く。 会社に縛られず、フリーランスのような、自由で自律した生活を好む。 みぽりんと合わせたら、世帯年収は1000万を超える。
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