今回は、その2つのうち、知らない人が多い年功序列と、その背景とも言える「生活給」の思想について解説してみよう!!
この記事が対象としている読者
- 働かないおじさんが増える理由について知りたい人
- 年功序列の基本的な考え方を知りたい人
- 年功序列の背景になっている「生活給」の給与設計について知りたい人
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目次
働かないおじさんってどんな人?
先日、こびと株さんのブログで紹介されていた以下の記事を読みました。
働かないおじさんとは、「仕事をそんなにしないのに、クビにもならないし、給与も比較的高いおじさん」の事を言います。
なぜ彼らはそんなに会社に居続け、しかもそこそこ高い給与をもらっているのでしょうか?
理由としては色々挙げられると思います。
具体的には、以下のような理由です。
- 実績とは関係なく、年功序列の制度を背景に、給与は自然と上がっていくから
- 正社員になると、基本的にはクビにならないように解雇規制が働くから
- 会社を辞めても、他の会社で同等の給与を貰えるほどの実力はないから
そのため、本人達は従業員満足度としての満足度は低かったり、やりがいを感じてはいないこともありますが、開き直って居座る方がメリットとなってしまい、社会問題として発展しつつあります。
働かないおじさんとは?
- 年功序列の制度を背景に、仕事が出来なくても比較的高給で働いているおじさん
- 仕事が出来なくても、解雇規制を味方につけ居座るおじさん
- 会社を辞めるほどは実力が出来ないため、やりがいを持っているわけではないがお金のために妥協して働いているおじさん
働かないおじさんを後押しする年功序列
年功序列とは、「年齢に応じて給与が決まっていく」こと一般を指す用語ですが、具体的にどんなものがあるでしょうか?
給与設計は、企業により異なりますが、基本的に多くの企業で採用されている給与設計の考え方としては以下のようなものがあります。
職能給 | 「社員の職務遂行能力を基準として決める賃金」のことです。 すなわち社員の保有する職務遂行能力に着目して、社員の能力が高まれば、職能給も引き上げるという考え方をとります。 |
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職務給 | 「社員が実際に担当している職務の難易度・責任度を基準として決める賃金」のことです。 |
職種給 | 「社員の従事する職種を基準として決める賃金」のことです。 |
生活給 (年齢給等) |
「社員の生活費に配慮して決める賃金」のことです。 賃金は社員の生活を支えるために利用されますので、生活給は社員が安心して働けるようにという考えの下に、社員の必要生活費を考慮して決めます。 |
それを後押しする給与設計として使われるものとしては、勤続年数によって基本給が上がっていく「職能給」と、生活に必要な最低賃金は保証していくべきという考え方に基づく「生活給」の2つがあります。
働かないおじさんを後押しする年功序列とは?
- 年功序列を後押しする制度は沢山あるが、特に勤続年数によって基本給が上がっていく「職能給」と、生活に必要な最低賃金は保証していくべきという考え方に基づく「生活給」に後押しされている
年功序列を後押しする「職能給」について
職能給とは、従業員の職務遂行能力に基づき給与を支払う賃金制度の一つです。
一見、働かないおじさんに対して逆の制度のように見えますが、ここで言う職務遂行能力とは、知識や経験、技能や資格などの職務に必要な能力や、リーダーシップ・協調性・ストレス耐性などの潜在能力を指しています。
また、これらの能力は、仕事を通じて向上していくと定義されています。そのため、勤続年数に応じて、区分・序列化されます。
年功序列を後押しする「生活給」について
生活給とは、家族手当、住宅手当、年齢給などの、労働者とその扶養家族が生活できるための最低費用を基準に賃金体系を設計する考え方です。
子供が1人生まれると、家族手当として毎月1万円手当が支給されたり、結婚した場合に住宅手当の額が増えたりする理由は、この生活給の考え方を元に設計されています。
そのため、能力にかかわらず、家族に必要な分の最低限のお金は、大企業に勤務している限り保証されます。
そのため、働かないおじさんにとって、生活給により会社に居続けることが出来れば、必要最低限のお金は保証される賃金体系になっているのです。
生活給とは?
- 労働者とその扶養家族が生活できるための最低費用を基準に賃金体系を設計する考え方
- 子供が1人生まれると、家族手当として毎月1万円手当が支給されたり、結婚した場合に住宅手当の額が増えたりする
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まとめ
この記事では、働かないおじさんを後押しする年功序列制度について解説させていただきました。
まとめると、以下のようになります。
働かないおじさんと、それを後押しする年功序列制度についてのまとめ
- 年功序列の制度を背景に、仕事が出来なくても比較的高給で働き、解雇規制を味方につけ居座るおじさん
- 働かないおじさんは会社を辞めるほどは実力が出来ないため、やりがいを持っているわけではないがお金のために妥協して働いている
- なぜ働かないおじさんにも給与が支払われるかというと、職能給に基づいた給与体系と、最低限の生活を保証する生活給を元に賃金が支払われるから
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