昔の部署は、確かに昔からある部署なので、社内の古いツールでソースコード管理をしていたり、コンプライアンスを重視していて社外へ技術アピールすることも許されなかったんだ。
そんな僕が考える、レガシーなエンジニアの環境をまとめてみたので紹介するよ。
この記事が対象としている読者
- メーカー系SIerの開発部署でのレガシーな環境について知りたい人
目次
SIer全体のキャリア構築の考え
上流SIerは、その会社で一生を勤めようと考える人も多い
SIerエンジニアはWeb系エンジニアに比べて、一生勤めあげようとするような企業が多いです。
それは、金融や公共の業界から、基幹系システムのような大規模システム開発案件を受注し、継続的な利益が見込めるという特徴がある、ビジネスモデルはさておきシステムを納品すれば確実に受託費用をもらえる点からも伺えます。
しかし、現在の環境は、変化が速く、先が予測できず、技術革新による業界の破壊も起こっています。
具体的には、クラウドサービスの自動化機能の成長による、システム構築案件の破壊が起こり得るかもしれません。
そのため、生涯勤めあげられるといったSIの前提が崩れようとしている点は意識しておいた方が良さそうです。
コンサルタントやエンジニアは独立可能だけど…
SI業界周辺のビジネスの領域として売上は大きく3つに分かれます。
それは、ITコンサルティング、インプリ(システム構築)、ITアウトソーシング(システム運用)です。
上記のような大型案件が継続的に受注できシステム構築を行い、またそのようなシステムを継続的に運用し続けることによりしばらくは売上が見込めるでしょう。
しかし、近年クラウドによる自動化でデータセンターの利用や保守サービスの売上は減少すると言われています。
コンサルタントやエンジニアとして独立することも可能でしたが、SIerの従業員は安定的で保守的な考えを持った人材が多いのが特徴です。
現状のシステム特有の知識を属人化させることで、それをもって一生食ってこうとする人材もいるくらいです。
しかし、それは、社内のツールを独自のツールから、OSSやクラウドの活用へ代替されていくことでしょう。
スキルは2種類あります。
それは、社内スキルとポータブルスキルです。
ポータブルスキルを増やしていけば、属人的で停滞したプロジェクトから、モダンなプロジェクトへいつでも移れるようになります。
そういったことを意識しながらプロジェクトの仕事を選んでいくことが大事です。
転職活動前に準備すべき本
これからのSIerのモダンな環境を考える
アプリケーション開発編
ソース管理がGitではない
Gitが登場する前は、SVNやCVSなどいろいろあったのですが、現状Gitのスキルはエンジニアの業界で必須であり、それ以外の管理をしているプロジェクトは、レガシーなプロジェクトと思って間違いないでしょう。
Gitにはブランチという概念があり、リリースサイクルに応じていろいろなソース管理を選択できる点が圧倒的なメリットです。
また、セキュリティの点から、Webサービスとして展開しているGithubを使用できないという声がありますが、社内にGitlabと呼ばれるクローズド用のOSSをインストールすることで代替できるので、社内ツールでソース管理するのは言い訳と言えるでしょう。
タスク管理をエクセルで管理している
タスク管理について、エクセルでWBS管理しているマネージャーがいたら、レガシーな環境と思って間違いないでしょう。
有名なツールとしてはRedmineなどが挙げられます。
このOSSは、ガントチャートの作成から、アジャイル開発まで可能なツールであり開発プロジェクトとしてよく使われます。また、プラグインなどでカスタマイズ可能であるため、そのスキルはどのIT企業でも役に立つでしょう。
タスク管理においても、エクセルの更新を共同で行ってロック解除待ち・・・なんてことをしているプロジェクトがいたら、スキルも伸びず生産性も低いためモダンな環境とは言えないでしょう。
開発言語にCOBOLを使用している
開発言語でCOBOLなどを利用していたら、それはレガシーな開発現場と思って間違いないでしょう。
そのほかにも、Javaだけで開発、なんてこともあれば疑いを持った方が良いです。
WebアプリではRuby on Railsのような、検索すればごろごろ解説記事が載っている開発言語がありますし、自動化やAIに至ってはPython、APIサーバの開発ではGoのような軽量な言語が活用され始めています。
このような言語を活用できていないプロジェクトは、新しい開発スタイルではない傾向があるため、レガシーな環境と言えるでしょう。
テスト実施にエビデンスを求められる
テストの実施結果に納品先が不安を抱き、スクショを撮ってエビデンスを提出するようになればそれはレガシーな環境でしょう。
毎回毎回そんなリクエストをしてくる顧客との信頼関係では、モダンな現場とは言えません。
モダンな現場は、顧客にも覚悟をもってシステム開発を行うように交渉できる環境が求められていて、そうでないとリスクをとったスピード感ある開発は成り立たないからです。
インフラ編
インフラ環境でAWS or Azure or GCPが使えない
インフラ環境では、なるべくマネージドなサービスを使って効率よくインフラ構築していくことが求められています。
いまやSIでもAWSやAzureは必須のスキルと言えます。
そのため、安易に社内のプライベートクラウドや、オンプレ環境を使わせる企業は確実にレガシーな環境と言えるでしょう。
AWSやAzureも、使うとしたときに多少の学習コストがかかりますが、だからと言って使い慣れた社内環境から脱せないプロジェクトだと、レガシーな環境に取り残されてしまうと言えます。
Dockerを使用していない
Dockerを使っていない現場で開発をしていたら、そのプロジェクトがレガシーな開発環境ではないか、強烈な疑念をもって取り組んだ方が良いでしょう。
今やDockerの活用によるアプリケーション開発/インフラ開発のスキルは必須と言えます。
さらに、複数のコンテナを運用管理するマネージドサービスとして、AWSではAKS、AzureではAKSといったサービスが必須のスキルとなっています。
こういったサービスの存在すら知らない人がいるようですが、そんなプロジェクトで開発をしているようであれば、間違いなくレガシーな環境と言えるでしょう。
CI/CD環境を作らない
SIの現場でも、Jenkinsなどのデプロイツールを使用しているプロジェクトが登場してきており、もはやCI/CDを意識しないインフラ環境はレガシーな環境と言って間違いないでしょう。
Jenkins/circleCI/TravisCIなどなんでもいいのでCI/CDパイプラインを一通り構築したり、それを活用できる機会がないのだとしたら、レガシーな環境と断言して差し支えないでしょう。
その他
電話でのコミュニケーションを日常的に行っている
最近の開発現場ではSlackやSkypeのようなチャットツールが活用されてきており、電話などによるコミュニケーションが大きく削減されてきたように思います。
電話の場合、忙しいときにも作業を中断せざるを得ないケースがあり、割り込みが多発するため、チャットで代替することで大きく生産性を上げることが可能になってきたのです。
そんな中、チャットを活用できずに、電話やメールを多用しているおじさんが多い部署は、レガシーな環境と言って差し支えないでしょう。
リモートワークができない
IT企業の場合、PCがあればどこでも仕事が可能な職種ですので、リモートワークが推進されて、通勤による満員電車の回避や、育児の両立へ向けて動き出している企業が多いです。
それにも関わらず、重たいノートパソコンや、台風などの悪天候や電車事故時も通勤を強制する企業は、レガシーな環境といって差し支えないでしょう。
副業ができない
副業を支援する企業も多く現れ始めています。
もともと学生時代から起業を試み、収益が立っている学生や、仕事とは異なる領域でやりがいや成果を上げることで、本業とのシナジーも期待できます。
副業を解禁することで社員が離れてしまうことを恐れて副業を禁止する企業は、従業員の定着の方向性として根本から逆行しているので、レガシーな環境と言えるでしょう。
今後は副業を続けたいと思う人材も働きたいと思える環境が良い環境になっていくと予想されます。
Qiitaやブログに投稿など、社外発信ができない
Qiitaやブログに技術ブログを投稿し、社外に人脈を増やしたり、技術交流を深めたいと考えるエンジニアは多いでしょう。
しかし、コンプライアンスの制度が進んでおらず、社外発信そのものを禁止している企業はレガシーな環境と言って差し支えないでしょう。
モダンな環境であれば、ブログなどのツールを会社の技術ブランド向上として使うはずであり、
お客様先常駐の現場で働いている
お客様先常駐という形態で働く環境は、レガシーな環境と言って差し支えないでしょう。
もともと顧客先に常駐する形態そのものが、人月商売による派遣的なアイデアから出ています。
もちろんそういった現場が実在することを否定するわけではありませんが、そんな24時間作業を監視されている現場で、余裕のある仕事なんてできません。
ストレスも大きく、基本的に止まることが許されないミッションクリティカルなきつい環境も多いので、避けた方が無難でしょう。
開発PCのスペックが低い
これは文句なしだと思います。
PCのスペックで、生産性は3倍も変わると言われています。
人月商売の場合、人月単価を抑えるために開発スペックを抑えることがありますが、このご時世、そこそこ安い値段で良いPCが配れるはずなのに、必要以上にスペックを低くする企業は、従業員のモチベーションも下げるし、レガシーな環境と言って差し支えないでしょう。
エンジニアの転職希望者の7割が転職を希望すると言われる社内SE。。。
何も実力もないぴなもとが、倍率100倍の超難関有名ホワイト企業に内定を獲得し、転職を決めた方法、知りたくないですか?
社内SEへの転職は非常にテクニック的な要素が強く、内定をうまく獲得できなければ、
高倍率の沼にハマり、転職活動が長期化してしまうリスクも大きいです。
また、会社により様々な社風がある事業会社を受けるのですから、安易に社内SEに行けばホワイトとも言えないのが危険なところであり、
そんなぴなもとが、倍率100倍の競合から勝ち取った戦略的テクニックを以下で解説していています。是非一度手に取ってみてください。