今はどうなの?
うちの企業でも、SIの魅力が低下すると、優秀な若手がどんどん転職してしまって問題になったんだ。
では、SIerで実際に行われている働き方改革をのぞいてみよう!!
この記事が対象としている読者
- SIerの働き方改革について知りたい人
- SIer業界の
目次
【3K職場】SIer業界はもともとブラック企業が多かった
SIerはきつい業界と言われてきました。
そのため、スキルのある人から転職してしまうケースも多々見られます。
また、実際にこれまでSIer業界は、3K職場と言われてきた過去があります。
3K職場とは何でしょうか?
3K…3つのKからなります。
3K職場とは、もともとは土木現場から派生した用語です。土木現場では、きつい、汚い、危険を3kと表現しました。
では、SIer業界の3Kとはどういう意味でしょうか?
K…きつい
K…厳しい
K…帰れない
と言われています。
「厳しい」ではなく「給料が安い」という説もあります
ブラックとは言え、三六協定で守られてるんじゃないの?
例えばNTTとか日立富士通NECとか。
いくらブラックとはいっても、法令順守しそうだし、法律で守られてるんじゃないの?
通常、企業は労働者に残業をさせる場合、三六協定を締結する必要があります。
三六協定とは、残業や休日労働を行う場合に手続きが必要な協定のことであり、三六とは、労働基準法第36条の36から来ています。
労働基準法第36条
「労働者は法定労働時間(1日8時間1週40時間)を超えて労働させる場合や、休日労働をさせる場合には、あらかじめ労働組合と使用者で書面による協定を締結しなければならない」
この三六協定の締結によって、以下のように限度時間を超えて時間外労働をさせることが可能です。
1ヶ月 | 45時間 |
---|---|
2ヶ月 | 81時間 |
3ヶ月 | 120時間 |
1年間 | 360時間 |
その法的根拠は、通常の三六協定ではなく、特別条項付き三六協定を締結することで可能になっているのです。
特別条項付き三六協定
- 原則として、月45時間、かつ、年360時間とし、違反には以下の特例の場合を除いて罰則を課す
- 臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、上回ることができない時間外労働時間を年720時間(=月平均60時間)とする
- 年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限上回ることのできない上限を下記の通り設ける
- 2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月の平均で、いずれにおいても、休日労働を含んで「80 時間以内」とする
- 単月では、休日労働を含んで「100時間未満」とする
- 上記の特例の適用は、年半分を上回らないよう、「年6回」を上限とする
これは2019年の4月から施行される新三六協定ですが、単月であれば100時間残業は可能なのです。
また、2019年度4月以前は、法的な位置づけではなかったので、三六協定の基準を違反した協定を結ぶ企業が大半でした。
現状は、法的な位置づけでなく、時間外労働の限度に関する基準という告示であるので、告示を守らない三六協定であっても労働基準監督署は最終的には受付を拒否できません。
2019年度4月以降は、違反した者は一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金となります。
その意味もあって、企業は働き方改革を急いでいるのです。
2019年度4月から、三六協定の特別条項が法的な効力を持つことになるため、SIer業界の多くも労働時間の削減が期待されています。
SIerの働き方改革の事例
では、そんな国レベルで労働環境が大きく変わろうとする今、SIer業界の働き方改革はどのように取り組んでいるのでしょうか?
それは、単なる労働基準法の遵守だけではなく、離職率の低下、多様な人材の確保などを狙いとした効果が期待できます。
残業時間削減
SIerの各社は、残業時間削減を全社から取り組んでいて、各社により目標が異なっています。
ここで、月の残業時間の目標を見てみましょう。
アクセンチュア | 45時間 |
---|---|
NTTデータ | 裁量労働制 |
富士通 | プロジェクトにより異なる |
マイクロソフト | 裁量労働制 |
野村総研 | 裁量労働制 |
アクセンチュアは全社的に残業時間を45時間以下にするという目標を掲げていて好感が持てます。
一方、他の会社はあくまで目標にすぎず、三六協定の範囲で守ることを考えている企業が多いように見えます。
逆に言えば、残業時間をただ規制する/減らすということではなく、生産性の向上とセットで考えている企業が多いのかもしれません。
育児休暇・短時間勤務制度の推進
育児休暇や短時間勤務制度を充実させている企業も多いようです。
具体的には、女性社員の比率向上を目指し、育児休暇を推進するための社内保育園の充実や、在宅勤務制度のためにリモートワークができる環境を整えたりといった取り組みがなされています。
チャット(slackやskype)の活用
SIer企業では、メールのようなツールから、slackやskypeなどのチャットツールが普及し始めています。
これは、必ず時間を取られる通話や、あいさつなどの定型文が必要な堅いメールから、slackなどのチャットツールを使うことにより、気軽に短文で連絡をし合うことが可能になります。
リモートワークの推進
働き方改革においては、通勤時間や育児や介護との両立を支援するために、リモートワークを推進する企業が多いです。
リモートワークは、国も力を入れていて、リモートワークを推進し選ばれた企業には助成金を贈るような制度もあります。
副業解禁
副業を支援する企業も多く現れ始めています。
もともと学生時代から起業を試み、収益が立っている学生や、仕事とは異なる領域でやりがいや成果を上げることで、本業とのシナジーも期待できます。
注意:かつて残業代で100万~200万年収が上がったことがあることも認識しておこう
働き方改革は残業を削減し、生産性を向上させようとするイメージがありますが、もともと優良企業であれば、残業すればするほど残業代が出ていたため、生活残業を目的にダラダラと残業している従業員もいます。
生活残業で生活を支えていた人は、収入源を昇格など収入UPに求めるか、支出を抑えるなどの工夫が求められています。
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